リフトがない現場なら、3階くらいまでは担いで運ばなければならない。25キロのタイルを肩で担ぐにはコツがいる。まずは担ぐことができるようになれば第一歩。タイルが割れないように、置き方にも細心の注意を払いながら。
糸張りをして墨出しをする。天気や湿度にあわせて、水分量を調整したモルタルを用意する。硬すぎず、柔らかすぎない。何年経ってもタイルが剥がれることのない「最適な硬さ」を見極める。仕上げの精度は段取りで決まる。
一見、すべて同じように見えるタイルも、実は若干のバラツキがある。反り返りがあるもの。色や質感が違うもの。タイル一つひとつの個性を見極め、壁全体が均質に見えるような並びで張っていく。職人のセンスが問われる仕事だ。
どこに危険が潜んでいるか、何がリスクになるか。現場で最優先されるのは「安全」。危険を予測し、察知する。一人前になるために最低限必要なスキルだ。そして常に進化している施工方法を身につけていく。何年経験しても、学びにゴールはない。
現場はリレーだ。いい職人は、クオリティとスピードを両立しながらバトンを次の工程に渡していく。限られた時間のなかで、最高のパフォーマンスを発揮する緻密さと大胆さが求められる。
現場管理の仕事は、工事がはじまる半年前からはじまっている。見積もりをつくり、仕事を受注し、必要な材料を手配する。工事がはじまったら打診検査を行って不備がないかを確認する。万が一トラブルが発生したら、最短・最小限で回避する。
リフトがない現場なら、3階くらいまでは担いで運ばなければならない。25キロのタイルを肩で担ぐにはコツがいる。まずは担ぐことができるようになれば第一歩。タイルが割れないように、置き方にも細心の注意を払いながら。